神戸市出身のアコースティックデュオ・にこいち。高校卒業を機に、「にこいち」として楽曲制作を始め、2007年8月11日からJR三宮駅での路上ライブをスタートさせた。


野球少年だった二人は、神戸市立須磨高校の同級生として出会った。それから8年の下積み期間を経て、2015年1月VAPレコードよりメジャーデビュー。デビュー曲「今日も風が吹く」は松竹配給の映画「種まく旅人~くにうみの郷~」(栗山千明主演)の主題歌に起用された。

その後もさまざまなタイアップ曲を提供。ひたむきに生きる人の心に寄り添う音楽を探求し続けている。



・【公式】今日も風が吹く@2016/3/5神戸国際会館【LIVE】 / にこいち



にこいちのメジャーデビュー曲「今日も風が吹く」。淡路島を舞台にした映画「種まく旅人~くにうみの郷~」の主題歌依頼を受け、制作された楽曲だ。

淡路島の映画の主題歌ということで、自分達で何度も淡路島に足を運び、イメージを膨らませて楽曲を作り上げていったのだそう。「地元の兵庫県のアーティストになってほしい」と声をかけられ、地元神戸から兵庫県の魅力を全国に発信できるアーティストになりたいという決意が固まったのだという。

彼らは本楽曲について「自分達の音楽活動の分岐点となった楽曲」と話してくれた。メジャーデビューし、状況がめまぐるしく変化していったにこいち。「デビューしたからには大きなことをやりたい」と神戸国際会館で開催された渾身のホールコンサートをぜひ楽しんで欲しい。


・にこいち 「春の風音」MV

  


高校3年生(当時18歳)の頃に作った楽曲をリアレンジしてリリースされた楽曲「春の風音」。壁にぶつかったにこいちが、「色んなしがらみを一回とっぱらって、あのときの楽しさを思い出したい!」との思いから発表した1曲だ。

メジャーに行き、たくさんの人の力があって、神戸国際会館という大きなステージにも立つことができたが、だんだん自分達が本当に何がやりたいのかわからなくなってきたという彼ら。「自分達だけでは何もできない」と無力感を感じていたが、なるべく考えないように闇雲にライブ活動を行っていたのだそう。

しかし、「大好きな音楽をやっているのに、だんだんと心がすり減る」「やっぱり2人で原点に戻らないとこのままじゃダメになってしまうな」と感じた彼らは、意を決してお世話になった事務所からの独立を決意。二人で原点に戻り、初心を取り戻そうと、良くも悪くも「今ならこの曲は絶対に作れない」と感じた「春の風音」をファンに届けた。

この楽曲は、自分達で神戸に設立したスタジオでレコーディングを行ったそう。高校生だった二人が初めて作詞作曲を手掛けた卒業ソングである。

・「さんぶんのに」コープこうべ×にこいち〜ポストコロナメッセージソング〜



ポストコロナメッセージソングの「さんぶんのに」。「コロナの世の中を音楽で盛り上げていこう!」というテーマで兵庫県が立ち上げたプロジェクトから楽曲制作の依頼を受け、発表された1曲だ。

独立して2年、試行錯誤しながらいろいろことをしていたにこいち。だんだん年齢を重ねて、音楽を始めた当時の衝動を思い出すことができなくなっていたのだそう。「自分達が目指すパフォーマンスからかけ離れている」。そう感じた彼らは、制作活動に力を入れていくため2020年にライブ活動の休止を発表した。

その直後、世界を飲み込んだコロナ禍。「緊急事態宣言でみんなが沈んでるこのタイミングで何か発信できないか」と考えている時にプロジェクトから声をかけてもらったのだそう。会いたい人に会えなかったり、行きたい場所に行けない中、「いつかコロナ禍が晴れた時に手と手をとりあって笑い合える世界に」というメッセージが込められている。

にこいちは「コロナという経験があったからこそ、出来上がったメッセージソング。今の自分達にとっての代表曲」と語ってくれた。コロナ禍の息苦しさを感じた方にぜひ聴いて頂きたい。



8月11日に16周年記念ワンマンを予定している彼ら。「16年間を振り返っていきたい」「新旧幅広い楽曲をやっていきたい!」と語ってくれた。

また、新譜リリースに向けても現在動き出しているそう。「過去、2回行ったことがある神戸国際会館のステージに再び立ちたい!」との気持ちもあるとのことなので、これからの発表にも注目だ。さまざまな壁にぶつかりながらも手を離さず、2人で歩んできたにこいちの未来は、きっと笑顔に溢れているだろう。


【ライブ情報】


2023年 8 月11日 木祝曜日 
「まちあわせ in KOBE VARIT. 」
~にこいち16th anniversary~

会場 神戸Varit.
前売 ¥4,000- (入場時1D別600円 )

開場18:30/開演 19:00