様々なバンドとの共演で培った確かな実力。70~80'sバイブスを現代で貫き、それらに囚われず昇華した彼ら独自のスタイル。今後、世界で活躍する数少ない日本のメタルバンドとして現在注目を集めている、HELL FREEZES OVER。


その始まりは 2013年。リーダーでありメインコンポーザーのRYOTOが、「世界で活躍できる本物のメタルバンド」を結成すべく、約2年にも及ぶメンバー探しを経て結成された。

そして2018年にミニ・アルバム『SPEED METAL ASSAULT』(制作・発売元:SPIRITUAL BEAST/販売元:ユニバーサル ミュージック)でデビュー。そのスタイルと音楽性が各所で大きな話題を呼び、雑誌をはじめとする多くのメディアに取り上げられた。


2019年には数多くのメタル系イベントへ出演。大御所アーティストが出演する中、自分たちのブレることのないスタイルを示して支持を拡大。


翌2020年8月26日、ついに1stフル・アルバム『Hellraiser』を発売。年初よりアナログの機材を使用した数十日間のレコーディングに臨み、産み出された。また、バンド初となるMVを、古い16mmフィルムを使用し制作。アナログ機材を駆使する方法によって創作された両作品は、バンドの姿勢と本質を見事に表した内容となっている。


その後はコロナ禍の影響により予定の半数以上がキャンセルになるも、可能な範囲内でツアーを開催。12月26日には入場制限を設けながら、ファイナル公演を敢行した。しかしこのとき、ベースのTAKUYAが脱退することとなる。


2021年3月、新たなベーシストを迎え6月には復活単独公演を行うが、同年10月にDr.とBa.が失踪するという出来事が起きる。そこから2022年6月まで活動休止期間を過ごすも、バンドの火は消えることなく、再び活動を開始。同年12月にサポートのDr.とBa.を新たに迎え入れ、国内ツアーを開始。2023年3月には、カナダのレジェンド・バンドANVILとの共演を果たす。

2023年9月には、タイに渡り、ベイエリア・スラッシュの雄『TESTAMENT』との共演も決定。本格的な海外進出を見据え、その活躍の場を広げようとしている。



・HELL FREEZES OVER - Overwhelm (Official Music Video)



「H.F.O.を代表する『これがメタルだ!』というナンバー。むしろ『メタルってなに?』という人にこそ聴いてもらいたい」と話す1作『Overwhelm』。


最初の一音からして、閉ざされた道を切り開くかのような、強烈な切れ味を鳴らす。そこにキャッチーさも交えながらも、圧倒的な勢いとパワフルさをもって突き抜けていくボーカルが乗る。それは、誰が聴いても間違いなく高揚感を覚えるものだといえるだろう。


もしクラシカルでカッコイイ音楽を探している人がいるなら、きっとこの楽曲はそのツボにバシッとハマるはずだ。


MVは16mmフィルムで撮影。「映像もサウンドも今っぽくないことに徹底的にこだわった」とのことで、是非映像も合わせて楽しんでいただきたい。



・【密着】"メタル界期待のホープ"と言われ続けるバンドがいた_復活ライブの舞台裏[IT'S TIME FOR METAL #10]



「『IT'S TIME FOR METAL』というシリーズ企画の動画。メンバーが2名脱退したあとのミーティングから始まるドキュメンタリー。日本のメタルバンドではあまりない、バンドのリアルな裏側を見せる内容となっている。綺麗ごとだけじゃなく、泥臭い様子も見てもらいたい。ここからサポートメンバーが決まって、一丸となりライブをするまでに至ったというターニングポイントとなるシーンを記録している」と解説してくれたのは、彼らのYouTubeチャンネル内で公開されている1本の動画。


その言葉通り、バンドの裏側や彼ら自身の普段の雰囲気、人となりなどを見ることが出来る貴重な1本だ。これを見れば、より感情移入して彼らの音楽を聴くことが出来るようになるし、きっともっと好きになることだろう。


・HELL FREEZES OVER - "Awakening" & "The Killing Floor" [WildSideTokyo, JAPAN - Apr 16, 2023]



こちらは、上記の動画にも映っているツアーの、ファイナル公演からの映像。


『Awakening』と『The Killing Floor』という2曲をパフォーマンスしており、それらは共に新曲。「バンドの“今”と“これから”の姿が詰まっている楽曲。演奏のミスも入っているが、それも魅力となるような勢いが詰まっている」という2曲だ。


『Awakening』ではスローなテンポでありながらも迫力満点の重たいサウンドと、伸びやかなボーカルを聴かせ、古き良きメタルサウンドをじっくりと堪能することが出来る。決してハイテンポではないのにノリの良さが抜群で、一緒に頭を振りたくなってしまうというのも、この楽曲の大きな魅力だろう。


2曲目の『The Killing Floor』は一転して、スピード感満載の、聴く者を一気に引きずり込むような1曲だ。ライブではさらにそのスピード感・迫力が増しているように感じられ、ライブ映えも抜群の楽曲であることが分かる。


この2曲だけでも、彼らの音楽的なセンスの深さ・広さ、パフォーマンスレベルの高さが十二分に伝わってくるのではないだろうか。是非ライブに足を運んで、生で音を浴びてみていただきたいバンドだ。




「目標は、10年以内にドイツの超大型メタルフェス『Wacken Open Air(ヴァッケン・オープン・エア)』のメインステージに出演すること。いま海外では日本のガールズ・メタル・バンドが人気となっているが、そういったアイドルやアニメ的な要素はナシで、本格的なメタルバンドとして世界進出をしていきたい。100年後にも名を残すため、人気となり、様々な場所でパフォーマンスを行いたい」と、この先の目標について話す彼ら。


その音は、日本ならではの音楽の良さも感じさせながら、確実に海の向こうにも負けない、本格派の仕上がり。きっと、この先ますます国内外で注目度を高めていくことだろう。決して目が離せないバンドの一つだ。


【ライブ情報】


7/22(土) 立川BABEL 東京

8/12(土) Heaven's Rock新都心 埼玉
8/19(土) 新宿WildSideTokyo
8/27(日) 新宿WildSideTokyo

9/26(火) タイ - w/ TESTAMENT