
supabo.は、佐々木陽吾と吉田理幹によるツインボーカルユニットである。
2016年にAT-X系アニメ「不機嫌なモノノケ庵」オープニングテーマ『トモダチメートル』でメジャーデビュー。
かつては「The Super Ball」の名義で活動しており、テレビ東京系列ドラマ「サイレント・ヴォイス」主題歌『FUSEKI』、TBS系列「王様のブランチ」テーマソング『MAGIC MUSIC』、同系列「CDTV」エンディングテーマ『Second』など数々のタイアップで大きな話題を集める。
さらにはフジテレビ系列「ザ・ノンフィクション」のテーマソング『サンサーラ』の7代目歌唱アーティストに抜擢され、日本全国にその名を知らしめるところとなる。
そんなメジャー真っ只中の活動を続けてきた二人であるが、2022年3月31日に前所属事務所から独立。
これを機にユニット名をかねてから愛称として親しまれてきた「supabo.(スパボ)」に変更。
以降より二人のカラーを色濃く反映させた活動を展開している。
以前の所属事務所/レーベルに対しては、心からの感謝とリスペクトの想いを言葉にしている二人。
大人数が関わるメジャープロジェクトで得た経験を活かしつつも「活動に関するすべての部分を自分たちだけで計画して実行するようになった」という現在、フリーランスの強みを活かした小回りのきいた活動を行えているという。
元々「楽曲制作面ではかなり自由にやらせていただいていた」という彼らだが、音源制作準備、ライブ会場の選定、スケジュール立て、FC運営、PRなど諸々を自分たちで行うことでよりダイレクトに自身の想いをファンに伝えることができるようになったようだ。
特にライブハウスでのライブ割合やライブの総本数が増え、近距離で等身大のsupabo.を体感できる機会が増えた点は彼らの音楽を愛する人々にとって嬉しい点である。
また、全ての工程が二人で完結するようになったことで「変に関係者の方の目を意識したり緊張することも無くなった」という。
ライブMCでは独立前以上に自由気ままに生の言葉が飛び交うよりになり、ファンの間でも”嬉しい変化”として大好評。
ほぼ毎回計画ゼロでMCに挑む二人だが、時には想定外のハチャメチャな軌道にトークが逸れていくこともある。
しかしどんな予測不能なダイブをみせても、最後に会場が笑顔で包一杯になる着地を決めてしまうがこの二人ならでは。
“世界一仲の良いユニット”との呼び声が高く、これまで喧嘩もしたことがないというsupabo.。
それだけに、日常でも音楽制作においても「言葉いらず」な場面が多いという。
佐々木が奏でれば何も言わずとも吉田がその先を紡ぎ、吉田が形作れば佐々木が彩る……まさに”あ・うんの呼吸”であり”ツーカーの仲”である。
そんな二人が至高の音楽をお届けしてきたThe Super Ball。
そしてその二人が全てを徹底的にプロデュースし最高の空間、最高の時間をお届けできるようになったのがsupabo.。
見事な進化を遂げた、今宇宙で最も熱い最強のフリーランスユニットだ。
▼TALI LALI
2025年7月にリリースされたばかりの新曲で、跳ねて弾ける横ノリグループと絡み付くようなエレピ&エレキギターサウンドがセンセーショナルなクール&ファンキーナンバー。
どちらかと言うと爽やかで明るい光彩のイメージが強かった彼らの楽曲の中で異彩を放つ、ダークでアダルティーな雰囲気が非常に魅力的。
ノリと勢いに溢れる歌詞には韻踏みが多く、ラップにチャレンジしているパートもあり必聴。
極めて新鮮な新境地を開拓している。
細かいリズム変化の多い展開をワイルドかつ繊細に乗りこなし、歯切れの良さと伸びやかさを共存させた唯一無二な珠玉の歌声を奏でる吉田。
そして、主メロの裏でガッシリと楽曲全体を支えながらノリと空気感を生み出し、要所にて広く深い表現力を誇る艶やかな高音で魅せる佐々木。
そんな最強のツインボーカルが紡ぐ至高のハーモニー。
徹底した歌唱へのこだわりは「宅録で制限時間無く納得できるまでテイクを重ねることができた」からこそ実現できたクオリティである。
より広がりと奥行きの増した”現在のsupabo.”を象徴する新鮮な作品で、クオリティの高さがもたらす安心感と共に”こんなsupabo.もあったのか!”という衝撃を体感できる仕上がりとなっている。
MVもこれまでのsupabo.とは違った雰囲気で、夜の街を舞台とした内容となっている。
静まり返った街を駆け抜け交差点の真ん中で歌う二人の姿は必見。
なお撮影はCG合成などではなく、実際に汐留の街中で行われたそうだ。
佐々木は「収録中車や人が来るたびに中断しながら撮影してたので現地ではどんな風になるかイメージがつかなかったんですが、完成したMVでは誰もいない街のようになっていてビックリしました」とその仕上がりへの驚きを。
吉田は「車に乗ってるシーンが凄く気に入ってます。ファンのみんなには運転できないと思われてると思うので、運転できるんだぜ!とアピールできたら嬉しいですね」と大きな野望(?)を語ってくれた。
▼オレンジ
2024年2月にリリースした作品で、ファンからの圧倒的な支持を得ながら同年7月に待望のMVが公開された。
スッと心に入ってくるストレートで優しいミディアムテンポのサウンドは、前日の新曲『TALI LALI』とは対象的に「これぞ王道的supabo!」と言えるスタイル。
温かく爽やかで、聴くものに大きな安心感を与える楽曲となっている。
誰にでもある日常や日々の暮らしの中にある小さな喜びが、それらが気づかせてくれる大切な想いテーマとなっており、親近感溢れるドラマ仕立てのMVと耳元で囁くような甘い歌声が作品への没入感をより高めてくれる。
また、「どうしたって君を愛してる」「ずっと側で不器用すぎる僕を笑ってね」といったサビのフレーズが印象的な歌詞は、「supabo.からファンへのメッセージ」といった解釈もでき、ファン側の目線でも「supabo.への想いがそのまま歌になった作品」と捉えることができるのではないか。
そういった作品内容からも、supabo.ファンに取っても思い入れが深く大切な曲であることが想像に難くない、「supabo.を知らない人に1曲だけオススメする」といった際に先ず候補として挙げたい曲だ。
▼REASON
2024年4月にリリースされ、同年9月にMVが公開された作品。
本稿で紹介する3曲の中でも最も明度と透明度が高く爽やかで、柔らかな歌声で始まる冒頭から一気にその世界に引き込まれる。
サウンドも非常に穏やかで、優しいピアノ&アコースティックギターのバッキングを支える美しいストリングスの音色が物語をよりドラマティックに仕立てている。
Aメロでは微細な息遣いまで感じられる繊細で切ない吉田の歌声が物語の始まりを告げ、甘く力強い歌声で場面転換を告げる佐々木のBメロ、二人の歌声が重なりハーモニーとなるサビ……シンプルな展開の中にツインボーカルの良さが極限まで詰め込まれており、とにかく二人の歌声をガッツリ堪能したい!という方にも強く推奨したい作品だ。
MVでは海辺や砂浜が舞台の中心となっており、サビでは明るい光の差し込んだ真っ白な部屋で歌い奏でる二人を見ることができ、こちらも全編通して極めて爽やか。
しかしながら「撮影中は死ぬほど暑くて全然爽やかじゃなかった!」というのはsupabo.の二人談。
MV中盤以降は「普段の吉田と佐々木」を感じられるシーンが多く、中でも「二人で何かを楽しそうに話し合いその後室内で線香花火を始める」というシーンは非常に印象深い。
余談であるが、本稿インタビュー中もこのMVのように笑い弄り合い楽しく語る二人の姿を多く見ることができた。
舞台裏でも本当に仲の良い二人である。
最後に、supabo.の二人に今後の活動について語ってもらった。
-----今後のスケジュールについて教えてください-----
佐々木:8月に浴衣祭りライブが2本か有り、9月からは全国ワンマンツアーが始まります!名古屋(愛知)、神戸(兵庫)、西川口(埼玉)、福岡、南堀江(大阪)、青森、横浜(神奈川)と7か所回らせていただく予定です。
吉田:日本中飛び回れるのも楽しみだし、佐々木の地元の青森と僕の地元の神奈川でライブできるのも凄く嬉しいですね。今から待ち切れないです。
佐々木:まずはツアーに全力投球できればと思いますが、秋ごろにはまた全然違った嬉しい発表ができるかもしれません。
吉田:凄くワクワクすることなので楽しみに待っててください!
佐々木:早くみんなに言いたくて我慢できるか不安だね(笑)
-----今後実現したいことやチャレンジしたいことがあれば教えてください-----
佐々木:具体的な日程などはまだ全くの未定ですが、アルバム制作は絶対に実現したいこととして考えてます。
吉田:お陰様で独立後も名作と自負できる作品を幾つも生み出すことができたので、未発表曲も含めアルバムという形でお届けできるよう頑張ります!
佐々木:ライブもガンガンやっていきたいです!僕個人としては地元青森以外の東北各県を制覇したいと思ってます。
吉田:47都道府県制覇したいね!
佐々木:大きい会場でのワンマンもやりたいですね。
吉田:武道館の舞台に立ちたい!
佐々木:国際フォーラムも!
-----全国ツアーや音源リリースなどに必要な作業を全てセルフで行っているかと思いますが大変な部分はありますか?-----
佐々木:大変な部分はあるのかもしれませんが、苦にはなっていないですね。
吉田:自分たちでもビックリするくらい楽しめてますね。二人ともそういった裏方作業が元々好きで苦手ではないということもあって。
佐々木:僕たち学歴だけは最強なので!(不敵な笑み)
吉田:………(笑)
佐々木:真面目な話、全て把握しながら自分たちのペースで自分たちの考えをそのまま形にできるので、逆に進めやすくなった部分もあります。
吉田:気持ち的に楽になったよね。
佐々木:ありがたいことに心配して気遣ってくださるファンの方や関係者の方も沢山いらっしゃるのですが、実は今の形が僕たちにとって一番やりやすいベストな形だと日々感じてます。なので、安心して応援してくださると嬉しいです!
吉田:より良い形でsupabo.の音楽をお届けできればと思いますので、これからもよろしくお願いします!
終始仲睦まじく息ぴったりでインタビューに応えてくれた佐々木と吉田。この自然さ、裏表の無さは一朝一夕で作れるものではない。
呼吸をするのと同じくらい自然に友人としての二人の関係があり、アーティストとしてもリスペクトし合っているからこそ現在のsupabo.とその音楽があるのであろう。
恐らくsupabo.抜きにしても二人の関係性は続いていくだろう。
そして、二人の関係性がある限りsupabo.の世界はずっと繋がり広がり続けていくであろう。
最強の二人が紡ぐ無敵のループ……この循環が今度はどんな化学反応を起こし、どんな色彩の世界を紡いでいくのだろうか。
今後も彼らの活動から目が離せそうにない。
【告知情報】
▼supabo.夏祭り
・8/24(日) 横浜ミントホール(神奈川)
Open 11:30 Start 12:00
・8/31日(日) 青森フォレストブルー(青森)
Open 14:30 Start 15:00
https://tiget.net/events/415159
▼one man live tour 2025『blue moment』
チケット代:¥5,000 +ドリンクチャージ
・9/6(土) 名古屋 SPADE BOX (愛知)
Open 16:00 Start 17:00
https://tiget.net/events/415965
・9/7(日) 神戸K-wave (兵庫)
Open 14:15 Start 15:00
https://tiget.net/events/415968
・9/23 (火祝) 西川口Herts(埼玉)
Open 14:15 Start 15:00
https://tiget.net/events/415969
・10/11(土) 福岡SQUARE GARDEN(福岡)
Open 16:15 Start 17:00
https://tiget.net/events/415970
・10/12(日) 南堀江Knave(大阪)
Open 14:15 Start 15:00
https://tiget.net/events/415971
・11/15(土) 青森オルテンシアホール(青森)
Open 14:00 Start 15:00
※チケット情報は公式XとHPをチェック!
12/14(日) 横浜YTJホール(神奈川)
Open 14:00 Start 15:00
※チケット情報は公式XとHPをチェック!