アコースティックギターとウクレレを使い、胸の内を柔らかな声で弾き語るシンガーソングライター、さぁさ。
2009年にGIZA studioよりメジャーデビューしアルバム3枚をリリースした後、
2014年よりフリーランスのアーティストとして活動を再開させる。
朝日放送ABCラジオ『武田和歌子のぴたっと』内『聞かせて!さぁさ』コーナーを4年半担当し、約100曲を制作披露。
音楽面に留まらず、イギリス発のグラデーションがつけられるアルコールマーカー“カメレオンペン”の日本人唯一の、
イギリス公認イラストレーターであり、大阪や東京でイラスト展を開催している。
その他、大阪最大級のウクレレフェスティバル『ウクレレジャンボリー』の責任者として運営を担っており、
ウクレレ普及にも務めている。
・恋サラダ / さぁさ
フリーランスになってから初めて作った曲『恋サラダ』。
「一時期ウクレレショップで働いたのがきっかけで、ウクレレメインで作ろうと思った」と話す彼女。
「初めてウクレレでレコーディングした曲」だという。
同曲は、ウクレレの軽やかな音色と共鳴するような、明るくカラフルなサウンドが印象的な楽曲だ。
それは「野菜がいっぱい出てくるので純粋に楽しんでもらえると思う」という歌詞の世界観も同様。
≪お皿にトマト・レタス・オニオン・ラディッシュ・セロリ…≫と歌う言葉たちからも
明るさやカラフルさが伝わってきて、気分が上がる。
MVは大学生の課題の一環で作ってもらったもの。
「生徒の方との共作はとてもためになった」というこの作品は、
「学生さんとしても初めての作品だったり、自分としても心機一転の一曲だったりと、色々と新しい気持ちの作品」
となっている。
・ケサランパサラン/さぁさ
いとこが亡くなって数年後、そのいとこに向けて書いたという楽曲『ケサランパサラン』。
「死後、整理をしているときに、自分への手紙を見つけた事がきっかけになっている」という。
その手紙の中で“やりたい”と書いてあったことを叶えてあげたいという想いも、この楽曲には込められている。
優しい雰囲気のメロディーラインとサウンドに乗せて届けるそんな想いには、
きっと聴く人それぞれが誰かを思い浮かべながら共感できるだろう。
その内容からして、もちろん切なさは募るのだが、切ないだけではなく
温かい雰囲気が強いというのもこの楽曲の特徴だ。
それは、イラストのスライドショーで描かれているMVによるところもあるだろう。
イラストは、コンタロウ氏という彼女の漫画家の伯父さんが制作。
そして動画は、そのコンタロウ氏の息子さんが手掛ける。
親族で創り上げる作品だからこそ、特に温かく感じられるのではないだろうか。
・なんでもない日に煌めきを/さぁさ【MV】
タイトルとなっている『なんでもない日に煌めきを』は、彼女自身の生きる上でのモットー。
≪あなた次第でなんでもない日に煌めき≫と歌うその歌詞に込められているのは、
「お客さんが来てくれているのも、自分が活動できているのも、当たり前じゃない!というのを意識していて、
日々の中でキラッとしたものを大事にしたい。それを意識すれば日々が楽しくなるのでは、という事を伝えたい」
という思いだ。
明るく温かい歌声と、サビ・サビ前での駆け上がる鍵盤など、気分を高めてくれる要素も多く、
落ち込んだ時や漠然と生きる気力が衰えているように感じられた時に聴きたくなる。
MVは、「ストップモーションのアニメが好きだったので、コロナ禍で時間が出来た中、
自分でやってみようと思ってスマホで自作した」という。
「初めての経験で、尺等が分からなかったが、全体を撮って曲を繋げてみたらぴったりだった」
と話す、可愛らしいMVにも注目したい1作だ。
「延期しているライブがたくさんあるので消化していきたい」
「来年は制作をしたいと思っている」
「『絵を描く』『ウクレレの先生』『SSW』という、自分の武器が全部一つになっているものを作ってみたい。
絵本と曲が一緒になったものとか」と、今後の展開について思いを巡らす彼女。
「これまで、人からもらったきっかけが仕事になることが多かったと思っている。能動的にやりたいというより、
舞い込んでいるのがほとんどだったので、これからどんなものが来るのかが楽しみ」とも話してくれた。
「今年結婚をし、女性としても変化をしたと感じているので、それが作品にも反映されていけば」
というその言葉からは、音楽面でのさらなる進化も期待できそう。
「海月のなみだ」¥1500-