DIYスタイルの活動で多彩な音楽世界を作り上げるミュージシャン、anzu。

高校生の頃から本格的に音楽活動を開始した彼女は、作品発表からライブ出演まで精力的に実績を重ね、ソロやバンドでの活動を経て2016年より現在の「anzu」名義でソロユニットとして始動。エレクトロニカとアコースティックを融合させたサウンドに独特のチルボイスを乗せ、日常の中にある風景や感情をストーリーとして繊細に紡ぎ、音楽に昇華してきた。


クリエイティブなこと全般が好きだそうで、楽曲制作のみならず、ジャケットのアートワークやミュージックビデオの制作など、幅広い表現を手がけるDIY的な活動も彼女の注目ポイント。確固たる個性を以てその世界観を確立し、着実に支持を広げている。2021年12月22日には徳間ジャパンコミュニケーションズよりメジャーデビューを果たし、今後ますますの躍進が期待される要注目アーティストだ。




・anzu 「DingDang」 MusicVideo



anzu名義での3rd Singleとして2020年5月にリリースされた「DingDang」は、彼女の代表曲のひとつ。

東京の街をテーマに「変わりゆく街と変われない自分」を描いたというこの曲は、パーカッシブなリズムと軽快なアコースティックサウンドが研ぎ澄まされたアンサンブルを鳴らし、多幸感に満ちたメロディと合わさることで、聴き手の心にスッと届くキャッチーさを生み出している。


東京の風景を淡く描き出す詞の世界も一体になって、ノスタルジックな空気感を生み出しているのが印象的だ。

リリース時期が奇しくもコロナ禍と一致したことで、「変わりゆく街」という題材にまた新たな意味が加わっているのも注目ポイント。

奥深いメッセージ性を感じながら聴いてほしい。



・prequel



4th Singleとしてリリースされた「prequel」は、テーマとなるギターリフがくり返される中で音楽世界が広がっていく、緻密で繊細な曲展開が魅力のミディアムナンバー。


イメージは「湖畔」だそうで、今いる場所ではないどこか新しい世界へと向かう、未来への希望が感じられるストーリーが歌われている。

朝陽が景色を照らしているような、優しい追い風が髪を撫でるような、そんな暖かい感覚が伝わる一曲だ。

先に紹介した「DingDang」とはまた違う聴き味の楽曲として注目しよう。


・anzu 「YOLU 」 Music Video



メジャーデビュー曲として配信リリースされた「YOLU」。コロナ禍に入ってから世相を反映させて作られたこの曲には、音楽を「光」として捉えるメッセージが込められているという。


厳しい現状の中で音楽が「不要不急のもの」とされてしまうこともある今、そんな事実への寂しさが、クリスマスなのにイルミネーションも灯らない2020年の冬の光景と重なり、どこかもの悲しい夜の情景を感じさせるこの曲が生まれたそうだ。まだまだ先の見えない時代の中で、仄かに、しかし確かに街を照らす光。そんな一曲として必聴だ。


「YOLU」 各配信サービスサイト

https://tjc.lnk.to/YOLU




メジャーデビューを果たしたことで制作体制も一新され、アーティストとしてのYouTubeチャンネルも本格始動したりと、新たなステージに進んだanzu。今後も音楽活動を続ける中での発信活動やプロモーションに力を入れていきたいそうだ。
現在は新たなシングルも鋭意制作中だそうで、これからもアートワークやMVなどまで自身の創造性を発揮する制作スタイルを貫いていきたいという。その世界観をさらに研ぎ澄ませながら進化を遂げていくanzuに、ますます目が離せない。