時空と時代を超えるバーチャルな音楽家、咲耶(さくや)。


青森県弘前市出身。

音楽大学卒業後、国内外で演奏活動を行う。


その後、その経験をもとに、個人勢Vtuberとしての活動を開始。

YouTubeではオリジナル楽曲やカバー楽曲の投稿を中心に音楽活動を行っている。


また、2021年には秋葉原エンタスにてリアルライブへの出演も果たす。




・イーゼンハイムの祭壇画・愚者篇(feat.Su Blood)



2019年に原曲が発表された楽曲のリアレンジバージョン『イーゼンハイムの祭壇画・愚者篇(feat.Su Blood)』。

アレンジは、Su.B氏が担当している(https://twitter.com/Su_B_Production)。


原曲は中野京子氏の「怖い絵」という著作からインスピレーションを得たもので、“麦角病”という中世ヨーロッパで流行した病を描いた楽曲となっている。楽曲制作当時の2019年は新型コロナウイルスの感染拡大など予測できなかったが、奇しくもそんな楽曲が発表された翌年に、コロナ禍に見舞われた。


2021年にリアレンジの提案があった際は「制作されたときよりもより鮮明に『流行の病』という驚異に対しての当事者感を持った」という。


また、「この作品に登場する主人公に対しての認識も、制作当時から変化した。この主人公に対して作曲当時は時代に翻弄される可哀想な存在だと思っていたが、リアレンジの際はむしろ、強く後ろ暗い要素を感じるようになった。そのように感じるようになったのは、コロナ禍という出来事で人間のいろいろな面に触れたことも要因としてある。そして時間が経ったからこそより楽曲への理解が深まった部分もある」とのこと。


そんな経緯で生まれたのが、このリアレンジバージョン。


こちらのバージョンでは、荘厳な雰囲気はそのままに、よりサウンドに勢いと荒々しさが増しているように感じられる。その勢いによって、楽曲の世界観の中にさらに引き込まれるのだ。



・MACARON (ATOLS) Covered by 咲耶【歌ってみた】



『ATOLS/マカロン feat. 初音ミク』のカバー動画。


美しい中に、どこか可愛らしい要素も乗ったような歌声によって奏でられる同作では、その歌声の魅力の深さに気づかされる。伸びやかで荘厳な高音から、愛らしさの強い歌声まで幅広く聴かせる中で、そのどの歌声においても違った魅力が感じられるのだ。なかなかこれだけ幅広い歌声を聴かせられるシンガーは少ないのではないだろうか。サウンドと歌声との親和性も抜群だ。


「今後はこういった楽曲にも挑戦したい」とのことなので、期待はさらに高まる一方。

ちなみに「マカロンを含めて、スイーツが好き」とのこと。


「洋風なお菓子を好んでいる、というようなイメージを持たれている気がするが、和風なお菓子も好き。お菓子と音楽は少し似ていると感じている。例えば洋菓子であれば絶対音楽的な発想と同様に、ケーキはケーキ、マカロンはマカロンというふうに分かれる。和菓子は季節の花や景色などが標題音楽的に『練りきり』として表現されていたりと、文化的な背景も感じていて、それぞれ興味深い」とお菓子の話から音楽の話に繋がっていくところに、思慮深さや人間的な魅力が感じられる。






・【音楽史のお話】中世の音楽について【グレゴリオ聖歌】



音楽史に関して取り扱った動画『中世の音楽について』。


そのタイトル通りの内容となっているこちらの動画は、「自身の勉強した内容をまとめて、クラシック音楽の入り口になるような動画を作りたいな、と思ったのがキッカケ。あとは単純に自身が音楽オタクでもあるので、そういった部分への熱意もあった」という思いから発信された1本だ。


普段あまり学ぶことがないであろう、グレゴリオ聖歌・音楽史の話を、心地よい語りや見やすい編集によって、楽しみながら学ぶことが出来る。


知見を深めたい人や、言葉ではよく知られているグレゴリオ聖歌がどのような音楽なのか具体的に知りたい人、中世の世界観に興味がある人におすすめしたい1本。




「頭の中に河童の歌がずっとある」という本人。

曰く、自分のことを河童だと思っているのだとか。


また、「『献血にいこう』と思っていざ献血ルームに行ったところ、検査で重度の貧血だということを知った。それが最近だと一番ショックな出来事だったため、命や血液のことを曲にするかも」と話してくれた。


さらに活動頻度に関して、「今後はより多く活動したいと強く思っている」との情報ももらっているので、この先の活動を楽しみに追いかけていこう。


【リリース情報】


2022年6月30日リリース
Generich.主催コンピCD「SYNERGY~resonant~」

*楽曲『イーゼンハイムの祭壇画~愚者篇~』が収録されている。