瑞々しく柔らかな歌声に乗せて物語を紡ぐシンガーソングライター、真舟とわ。
その音楽は「パステルカラーが浮遊するような純粋な声で紡がれる、素朴で柔らかな歌の数々」と形容され、多方面から支持を集めている。スガシカオやSIRUPのオープニング・アクトを務め、関取花や空音、kojikojiらと共演するなど実績も重ねており、2020年代の邦楽シーンでも要注目の若手アーティストとして話題を呼んできた。
弾き語りによる表現の他に、バンド編成である「真舟とわwithヒュードロドン」としても活動している彼女。2022年4月には待望のファーストアルバムである「ルルルのその先」をP-VINE RECORDSよりリリースし、ますます注目度を高めている。
そんな真舟とわの楽曲に、MVを通して触れていこう。
・真舟とわ - はじまる │ Towa Mafune - Start (Official Music Video)
デビューアルバム「ルルルのその先」の収録曲のひとつ「はじまる」。アコースティック風のバンドサウンドがオーガニックで清涼な空気感を生み出し、情景の浮かぶ歌詞と一体になって、清々しさを感じさせてくれる。
そんな音楽世界に確かな感情・表情を与えているのが、真舟とわの軽やかな歌声。リズミカルに、かつキャッチーに詞世界を歌い上げるその歌唱は、淡い光に包まれるような心地良さを聴き手に与えてくれる。
今まで弾き語りでやってきたため、バンド編成でアレンジをしたことで世界が広がり、楽器が増えてポップで聴きやすい楽曲に仕上がったと感じているという彼女。この曲は自分の今までの曲と比べても新しいテイストの作品だそうなので、新境地を見せる一曲として必聴だ。
・真舟とわ - 愛しい世界 | Towa Mafune - love for gyoza sekai (Official Music Video)
こちらもアルバム「ルルルのその先」に収録されている楽曲「愛しい世界」。ゆったりとしたアコースティックサウンドに乗せてウィスパーな歌声が響き、「美味しいお酒と音楽が満たす世界」という歌詞にも表れているような、穏やかで幸福な世界観が描かれている。
かつて自身が働いていた、岡山の「餃子世界」という店をイメージして書いたというこの曲。聴いていて思わずお酒と料理が欲しくなるような、普遍的で共感性の高い多幸感に浸ってみてほしい。
・真舟とわ - 夏の予感 | Towa Mafune - summer begins (Official Music Video)
アルバム「ルルルのその先」よりさらにもう一曲、「夏の予感」。空を眺めながら日向ぼっこをしているような、ローファイでスローテンポな音楽世界とポップな詞世界が魅力のナンバーとなっている。
「ぷかぷか ぷかぷか」とくり返す歌詞のフレーズが、彼女の柔らかな声も合わさって浮遊感を感じさせてくれるこの曲。暖かな微睡みの中に聴き手を誘ってくれるミディアムナンバーとして必聴だ。
「ルルルのその先」ではシンガーソングライターとして新境地を見せた真舟とわ。理想は「一人で色々な世界観を引き出せる」ようになることなので、今後は今のバンド形態にこだわらず、他の楽器も取り入れて多彩な表現へと挑戦していきたいそうだ。
今後も活動のスピード感は大切にしつつ、じっくりと練った曲も世に出していきたいという彼女。真舟とわの見せる音楽世界に、ますます期待が高まる。
【イベント情報】
りんご音楽祭
9月23日〜25日(出演日程未発表)@長野県松本アルプス公園
1st album ルルルのその先