サクソフォーン奏者、千野哲太。
第16回Jr.サクソフォーンコンクール第1位をきっかけに、
クラシックサクソフォーンの道を志し、2015年東京藝術大学に入学。
学生生活の傍、職業演奏家として活動する中で
「依頼者ではなく聴衆こそお客さんであってほしい」
という思いから、音楽業界自体について学び始める。
年間数十回に及ぶ自主企画コンサート、学生団体の設立やイベンターを経験した後、
2019年、演者として活動する基盤づくりをするために47都道府県を一周。
ライブ配信アプリ『17LIVE』では音楽配信の新しい需要を作ることをテーマに配信し、
演奏生配信者が活動する土壌を作った。現在フォロワーは約17万人。
2020年、新型コロナウィルスの影響でイベント開催が次々と中止になる中、
17Liveの音楽ライバー223名によるリモート演奏プロジェクト"We Can Music -LIve Is LIfe-"を企画し、
NHKを始めとする各メディアに取り上げられる。
さらに同年より『全国音楽聖闘士プロジェクト』として、全国各地にて無償でコンサートを行っている。
・【和SAX】春よ、来い 【カバー】
「ただの演奏動画ではなく、作品として表現したい」
という思いで作り上げた作品『春よ、来い』のカバー動画。
「日本の美学を表現したかった」と話す通り、
日本的要素を強く感じる作品になっているのが印象的だ。
元より『春よ、来い』という楽曲は≪淡き光立つ俄雨 いとし面影の沈丁花≫と、
日本語の響き・表現の美しさを感じる作品だといえる。
そんな作品の日本的要素をさらに引き出しながら、静と動の抑揚や、時に染み入るように、
時に突き刺すように鳴らすサクソフォーンの音色で、ハッとするカッコよさもプラス。
・F.Chopin / Nocturne no.2 E♭major(Saxophone Version)
クラシック音楽に疎い人であっても、おそらく誰もが一度は耳にしたことがあるであろう作品、
ショパンの『夜想曲 第2番 変ホ長調』のサクソフォーンバージョンだ。
『夜想曲 第2番 変ホ長調』といえば、美しく、どこか歌心を感じるメロディーラインが印象的。
このサクソフォーンバージョンでは、そんな印象的なメロディーラインの美しさがさらに
際立っているといえるだろう。
どこまでも澄んで、伸びやかなサクソフォーンの音色は、ひたすらに美しい。
それはまるで、とげとげした心や荒んだ想い、誰かへのいら立ちやストレスなど、
あらゆる不浄なものを浄化してくれるかのように、すっと胸に響く。
曲の魅力が感じられるだけではなく、サクソフォーンという楽器の魅力にも改めて気が付かされる演奏だ。
・Gabriel's Oboe / Ennio Morricone(Saxophone version)
『ニュー・シネマ・パラダイス』などの映画音楽で特に知られている、
作曲家エンニオ・モリコーネの作品『Gabriel's Oboe』のサクソフォーンバージョン。
ふくよかで伸びやかで煌びやかなその音色は、ただでさえ
感動的に響いてくるそのメロディーラインをさらに輝かせる。
聴いているとどんどんその音の中に引き込まれていって、全てを忘れさせてくれるだろう。
光に包まれたような感覚で、とにかく没頭して聴くことが出来る3分弱がここにはある。
ピアノとサクソフォーンというシンプルな編成ながら、そこに音的な寂しさや物足りなさは
微塵も感じられない。むしろ厚みすら感じられるというのも特筆すべきポイントだ。
「夢を追いかけることが夢。死んでも夢を追い続けたいと思っているので、
永遠に生き続けるコンテンツを残したい」と話す彼。
「地方だと環境的に音楽に関われる機会が少ないことが多々ある。
音楽で何かを表現することが選択肢としてあってもいい」
「日本というステージを舞台に、音楽を広めていきたい」と、
“音楽”の未来に対しても目を向ける。
そんな彼の音は是非、直接聞いていただきたい。
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-さよなら- 作曲:千野哲太