アイリッシュ音楽を基盤に様々なサウンドを奏でるインストバンド、Dé Domhnaigh。フィドル、ティンホイッスル、ギター、バウロンで構成される愉快な4人組。バンド名の『Dé Domhnaigh』は、アイルランド語で“日曜日”の意味。心躍ったり、安らいだり、休日のような幸せのひとときをお届けするという思いが込められている。


結成は2019年10月。翌2020年9月には1st Single『An tús』を、2021年12月には1st Album『Turas』を各種配信サイトにてリリース。また、自身達の活動の他、ゴールデンボンバーなど他アーティストのレコーディングに参加するなど、活動の幅を広げている。

元々はリーダーのヒロシがそれぞれ別ルートから3人に声をかけ、はじめはお互いに『はじめまして』という挨拶からスタートした。しかしコロナ禍での結成だったため予定されていたライブも中止。


ライブができないならせめてリハだけでも......とメンバーで集まっていたある日、ファミマの入店メロディをメンバーのぱとりがケルト風にアレンジし、それをバンドで演奏した動画をアップしたところ大バズり。「次の動画が楽しみ」という声に背中を押され、活動を本格化することとなった。


コロナの波が落ち着くたびにライブを企画していたが、結局は中止が相次ぎ、その期間中はアルバム制作に打ち込むことに。そして2021年のアルバムリリースに至る。


そんな中、突然ゴールデンボンバーの鬼龍院氏からバンド宛てに、「アイルランド音楽をモチーフにした曲を考えており、コラボを依頼したい」という連絡のDMが届く。その結果生まれた曲が、アルバム『COMPACT DISC』に収録された『Yeah!めっちゃストレス』。(https://t.co/2XJK0XPtZv


バンドのコンセプトは“アイリッシュを取り入れた新ジャンルを開拓すること”。トラディショナルから派生して、色んなジャンルを織り交ぜて、独自のジャンルに広げていきたいと考えている。




・To The Light(アルバムトピックス動画)



「一曲歌アリで、コロナ禍での想いを込めた。メンバー全員曲を書いているところがポイント」と紹介してくれた、1st Album『Turas』のトピック動画。


1曲目『To The Light』は、何かが広がっていきそうな期待感を高めるイントロで始まり、壮大で美しい風景が目の前に飛び込んでくるような、軽快で心地よいサウンドを鳴らす。かと思えば2曲目『Patreel』ではよりドラマチックな雰囲気で、歌モノを彷彿とさせるメロディーラインを奏で、続く『Leprechaun』では瑞々しい雰囲気を全開にし、癒しを与えてくれる。


さらに、スピーディーなフレーズに心躍る『Scarlet』や、キャッチーさが多分に感じられる『Unknown Village』、デジタルサウンドとの融合を果たす『Waitiger』、日本のお祭り的な雰囲気も織り交ざっているように思える『Festival』、さらに歌が入った『君へ』など、バラエティに富んだ楽曲を収録。


アイリッシュ音楽だけにとどまらない幅広い音楽性と、アイリッシュなサウンドの心地よさ、そして彼らの独自性を、存分に味わうことが出来る1作に仕上がっている。


・ファミリーマートがアイルランドにダブリン支店を作ったら?!



「身内ネタのつもりで軽い気持ちで載せたところ、今後の活動を決定づけるようなバズり方をした。自分たちの動画なのに、感謝の気持ちでいっぱい。すべてが動き出すきっかけとなった」と話すように、Twitterにて大バズりとなった作品。


聴き慣れている人も多いであろうファミリーマートの入店音楽を、アイリッシュムードたっぷりにアレンジして鳴らす。前半部分では同音楽のメロディーラインに美しさを与え、中盤~後半の軽快な展開ではまるでそこがテーマパークになったかのような楽しさをプラスする。


楽しげに踊るような現地の店内の様子もイメージでき、ほっこりすると同時に、気分を高めてくれる1作だ。




「ソロ活動は今後も行いつつ、バンドとして無条件に楽しめる時間とサウンドを発信し続けていく」という彼ら。


そんな彼らにその他の展望を尋ねてみると「他アーティストとのコラボもやっていきたい。夢はフジロックなど、日本を代表するフェスに出ること。そういう場で心躍るサウンドを届けられるバンドになりたい」と答えてくれた。


独自性のある音楽を高いクオリティで発信していく彼らならば、その夢を叶えていく可能性も高いだろう。要注目のバンドの一つだ。



【リリース情報】


Dé Domhnaigh アルバム「Turas」

https://linkco.re/Nx553du4