2012年、京都にて結成したバンド、本日休演。幾多のメンバー変更を経て、現在はメンバー3人となる。
サイケデリックながらもポップな楽曲と、肉体的なリズムへの飽くなき研究心をもとにした演奏は年を経るごとに変化を繰り返し、2021年発売の4thアルバム『MOOD』ではエンジニア中村宗一郎の下でソリッドかつ不穏な音像に迫った。
・【MV】けむをまこう / 本日休演
2015年に発表された楽曲で、バンドを代表するナンバーでもある『けむをまこう』。「もともとDIYのインディ精神で、自分たちだけで制作活動を行ってきているが、この曲は録音のクオリティも上がりはじめてきていたタイミングだった」という同作。
サウンド全体から漂うサイケデリックなチル感と、決してハードではないのに極めてノリの良いベースラインとリズム、柔らかいのに不思議なほどにキャッチーなメロディーライン。そのどれもがとにかく心地よさに溢れている。
「いついかなる時も、この楽曲を聴けば精神を別次元に飛ばしてくれるのではないだろうか」と思える1曲だ。
・本日休演"天使の沈黙"(Official Music Video)
「大学時代からずっと撮ってもらっている映像作家の最新技術も光る」というMVにも注目の1作『天使の沈黙』。
『けむをまこう』同様に、心地よさの極みといえるようなサウンドと不思議なほどにキャッチーなメロディーラインが光る1曲だが、この楽曲ではその中でハードなサウンドを聴かせたりもする。さりげなくハッとするような意外性のある音も入れ込んであるなど、このバンドの音楽的なセンスの良さを感じざるを得ない作品だ。
・11月6日 京都西院ネガポジ「ロックンロール」
「昔のTV番組形式のようなインタビューなども収録された個性的なライブ映像作品」だという1本。このライブでは、メンバーの別バンドである『フー・ドゥ・ユー・ラブ』のストレートでロックな演奏も収録されており、『本日休演』とのサウンドの違いも楽しむことが出来る。
『本日休演』のライブでは、アルバムで比較的メロウな印象の楽曲が、ライブにおいてはとてもパンクに演奏される。鋭角的に歪んだギターサウンドやギクシャクした身体的なリズムにこのバンドの本質が宿っている。
ポップなロックサウンド、またサイケデリックでポストパンクなバンドサウンド、または個性的なインタビューなど、様々な要素が詰め込まれたライブ映像に、引き込まれる。
「コロナでライブ活動ができなくなった時期は活動の中心がレコーディングにシフトしていた。その分じっくりと音源制作に取り組むことができ、特に2020年は充実していたと思う。最近は以前にも増してメンバーとのコミュニケーションも以前より密度が高くなり、サポートメンバーも含めて、5人体制でいることが多くなった。サポートの影響で音楽性と表現の幅も広がってきていて、その一方でバンドとしての方向性も以前より明確になってきている」という彼ら。
さらに「やはりバンドとしての軸はライブにあるので、今後は再びライブに力を入れていきたい。できるならばもう一度フジロックに出演したいが、もちろんそれ以外のフェスにも出演し、より多くの人に自分たちの音楽を届けるのが目標。ライブこそがバンドの真骨頂であり一番の魅力なので、ぜひ一度ライブに来てもらいたい」とも話してくれた。
【ライブ情報】
予約はゆうやけしはすtwitterアカウント @yuuyakeshihasu へのDM
詳細情報・予約:晴れたら空に豆まいて
http://haremame.com/schedule/74043/