NHK Eテレの『ワンルームミュージック』にゲスト出演し、大きな注目を集めた、奈良県在住、現役高校生・新世代SSWあぶらこぶ。
音楽制作アプリ「Garage Band」で制作している楽曲の数々は理論的にではなく、自身の頭の中に描かれているメロディ、音色、アレンジ、歌詞などを手探りで構築しながら楽曲を創り上げる。
2021年3月には初の全国流通盤ミニアルバム『navel』をリリース。
・あぶらこぶ / 光になれ(Music Video)
日本調教師会とのコラボレーション楽曲として、書き下ろした楽曲『光になれ』。
実際に馬の厩舎を見学したり、そこで働く人とお話をしたりしながらインスピレーションをうけて創り上げていった。
ずんずんと刻まれる力強いリズム。
≪僕の頑張れる理由はあの日見た憧れの景色だ≫≪一直線に 進む光になれ≫と歌う瑞々しくて眩しい光のような言葉たち。
それは何かを目指して進む人や、やりたいことをやるためにもがく人、好きなことに熱をもって挑む人たちの心に真っ直ぐに届くだろう。
温かみのある歌声もまた、それに一役買っていることは間違いない。
抜群の温度感で届けられるその歌声は、折れかけた心にも、熱意に溢れる心にも、どちらにも沁みるもの。
・あぶらこぶ / ことり(Lyric Video)
小川洋子の小説『ことり』にインスピレーションを受けて制作した楽曲『ことり』。
“様々な環境の変化に揺れ動く若者の心象を詞的に描いたメッセージソング”で、籠の中の小鳥を自分自身に見立てたストーリーになっているというのが一つの特徴だ。
ほとんどの場合、人生にはいくつかの岐路がある。
だから、≪半径2メートルのサークルを 大切に大切に、生きてきた≫≪あの子は出て行った ここからお手本のようにこうだよって 見えない未来ならいっそ どこまでも進んでみないかって≫と歌うその言葉たちは、誰の心にもリアリティを持って響くはず。
今現在岐路に立つ人も、かつてそこにいた人も、その全てに響くのだ。
人によっては懐かしさに胸がぎゅっとなったり、刺激をもらえたり、心が救われたりもするだろう。
・あぶらこぶ「花になる」Music Video
2021年3月リリースのアルバム『navel』のリードトラック『花になる』。
この作品よりも前にリリースされた『tumbler』などと聴き比べると、歌詞の内容や組み立て方が変わっている。
それには彼女の心境・環境の変化が大きいという。
この楽曲『花になる』では、≪三月の風に攫われて僕は11回目の春を険しく生きる≫と、これから始まる新しい季節をイメージさせる言葉で始まり、そこに確かに両立する期待感と不安感の両方を描く。
≪僕らふわり舞うのさ 舞い落ちるのさ今日も≫≪僕らいつも咲くのさ 咲き誇るのさ今日も≫と歌うその言葉たちは、その期待も不安も肯定してくれるように思える。
そのどちらも認めて、寄り添ってくれるように思えるのだ。
やはり瑞々しく響くサウンドも相まって、新しい季節を控える人に、是非聞いていただきたいと思う1曲になっている。
価格:¥1,500(tax-out)
Digital single『ことり』
Digital single『光になれ』