様々なジャンル、シーンで活動していたが交流のあったメンバーが集まり、ボーカル初鹿利佳の確かな歌唱力を激情ハードコア、パンク、90’sエモ、シューゲイザーなどで消化し、様々なシーンに伝わる音に進化させた八王子発オルタナティヴロックバンド、rem time rem time。
激しくも繊細で、感情的なライブパフォーマンスと初鹿の切なくもどこか温かみのある歌詞とメロディーは懐かしさと新しさを兼ね備えた全く新しいジャンルを形成している。
2015年に初ライブを行うと、翌2016年には自主音源ミニアルバム『ねむるまち』を発表。
2018年、PIZZA OF DEATH RECORDSレーベル内レーベル“Jun Gray Records”より1st フルアルバム『エピソード』をリリース。
それに伴う全国ツアーも展開した。
2020年より現在の、Vo./Gt.初鹿利佳、Ba.田中友彬、Dr.本田明矢というスリーピース体制で活動中。
・再生 - rem time rem time 【2021/5/16LIVE】
2021年12月リリースの作品『再生e.p.』の表題曲。
残響と轟音による空間設計と、その中で確かな存在感を発揮するVo.初鹿の感情を刺激するような歌声。
それはいつかの記憶や自分の中に抱えていた思いにそっと触れる。そして、胸がぎゅっとなるのだ。
そんな同曲は、「ギターリフが最初に出来て、その段階でメロディーがなんとなく頭の中で浮かんでいた。そして≪いつかは灰になって愛と眠りにつく≫という頭のフレーズができて一気に完成した」という。
サウンド面で特にこだわりがあるのは、「ギターのクリーンのサウンド」。
「サビでもずっとアルペジオで、そのギターのアルペジオや歌で繊細さや綺麗さを表現している」と話してくれた。
その美しさに対してのベースとドラムの激しさなど、繊細さと荒々しさのバランスが絶妙な1曲だ。
・心は知っている
同じく2021年12月リリースの作品『再生e.p.』に収録されている楽曲『心は知っている』。
この楽曲は実は、「5弦ベースの一番上にギターの弦を張って演奏している」という。
そんなベースの和音が印象的に鳴り、音に包まれるような広がりのある音が生まれている。
それは挑戦的なことだといえるが、それについてBa.田中は、「挑戦的なことも二人が受け入れてくれるので挑戦することができる」と他のメンバーに対しての信頼を口にする。
ちなみに『再生』では引き算を意識していたが、「これは引き算ではなく、音数が多い曲を作ろうと、色んな音を出している」とのことだ。
ベースとギターの絡みなど、是非細部まで聞き込んでいただきたい。
・手紙
5人体制だった頃に、「当時のメンバーではじめて一緒に作った曲。なかなか難産だった」という楽曲『手紙』。
ギターのフレーズをVo.初鹿が持ち込み、そこにコード進行を付けていくという形で制作。
まずイントロのドラムが出来て、楽曲の方向性が出来上がっていった。
ギターの絡みも印象的で、思わず弾いてみたいと思う人も多いのではないだろうか。
また、様々な音楽の要素を感じるというのもポイントで、たとえばbloodthirsty butchersなどのエモーショナルなギターサウンドが好きな人から、ポップなロックを好む人まで、幅広く刺さるだろう。
ちなみに同曲の「手紙」というタイトルには、「自分自身、人に対してうまく伝えられないことがある。歌詞にあるように“言葉足らずでごめんね”という意味も込もっている」という。
rem time rem timeは“生活のことや、生きること”を歌った曲が多いバンドだ。
そこには、「完璧なものは実在しないと思う。それを埋め合うのが人間。みんなそういう考えであればいいのにな」という気持ちも込められている。そしてそれは、自身の“そうありたい”という願望でもある。
そんなrem time rem timeに今後の目標を尋ねてみると「ずっと長く続けていきたい。自分たちが納得のいく作品を作り、それがたくさんの人に認められたら嬉しい」「今までお世話になっているライブハウスをワンマンでソールドさせたい!」と話してくれた。
【リリース情報】
2021.12.23 release
【ライブ情報】