リアルとバーチャルを股にかけるシンガーソングライター・Milia。一人ひとりの心に直接語りかけるような優しい歌声を武器に、活動の場を広げている。
ピアノの弾き語りから、ベースヴォーカルのロックバンドまでこなす彼女。2007年に動画投稿サイトへ歌動画の投稿を開始。以降、ボカロやアニソンのイベント、企画アルバム等に多数参加。2019年からはバーチャルの姿での活動も開始し、アバターの姿でVRライブやイベントへ出演している。
VR劇団「ぱんだ歌劇団」のメンバーとしての演劇活動、MCやナレーションなどの声の仕事など、幅広い場で魅力を発信。2020年に北海道へ移住し、現在は地域に根付いた活動にも尽力中。「バーチャル成人式(札幌)」の司会や、「バーチャル雪まつり」のイベント企画・出演等を行っている。
・【VR MV】Awakening / Milia
コンピレーションアルバム「魔女の覚醒 - Epifania con la strega -」に収録されている「Awakening」。本楽曲の歌詞のテーマは「覚醒」ということもあり、心が駆り立てられるような楽曲だ。
オペラ調やクラシック調の歌い方が日本語詞に合わず、英語へ意訳された本楽曲。作詞作曲と基本的なアレンジはMiliaが行い、一部アレンジやギターはメタルが得意な友人のJien氏の力を借りたのだそう。彼女が初めてシンフォニックメタルに挑戦した楽曲だが、かなり完成度の高い作品に仕上がっている。
学生時代の軽音部ではベーシストとして活動し、その後リアルでピアノ弾き語りを主に音楽活動を行なっているMilia。バーチャルの世界へ飛び込むきっかけになったのは、友人の「バーチャルでイベントをやるから参加しないか」という一言だったという。
本楽曲のMVは、VRChat内で撮影されており、出演しているのは彼女が自作したアバター。彼女が築き上げてきた確かな音楽センスと、バーチャルの融合を楽しめる1曲だ。
・My Way【1mm♪.ver】
Miliaが音楽活動を始めて1年目あたりで作ったという楽曲「My Way」。初めてCDに収録された曲であり、彼女の代表曲とも言える1曲だ。
アコースティックバンドアレンジで展開されていく曲は、背中をポンと押してくれるような優しさに溢れている。実際のメンバーが実写で撮影した映像がMVになっており、丁寧に紡がれてゆく音楽が心地よい。メンバー全員がボカロPだということもあり、それぞれの強みを活かした楽曲構成が印象的だ。
成人式のゲストとして呼ばれた際にも本楽曲を披露し、新成人にエールを送ったのだそう。この楽曲についてMiliaは、「いろいろな楽曲を歌うが、サウンドの方向やプレイスタイルの大元はこれ」と語ってくれた。彼女を知った方は、ぜひ入門編として本楽曲を聴いて欲しい。
・【Milia?#くらげビート 8】歌とダンスとお芝居☆20周年&2周年記念コラボのSpetical Stage Live#411
2021年に音楽活動20周年を迎えたMiliaと、2周年を迎えたバーチャル音楽イベント「くらげビート」のコラボライブ。夜のテーマパークを舞台に、歌やダンスが披露されたスペシャルステージが楽しめる。
「バーチャルでこんなことができるんだよ!」と伝えたかったMiliaが友人のおきゅたんbotと共同主催した本イベント。キラキラとした装飾が舞ったり、音符が浮かんだりと、バーチャルならではの演出が散りばめられている。
Miliaは出演者全員とコラボし、見るものを惹きつけるパフォーマンスを披露。歌だけでなく、ステージではクスッと笑える劇も実施。3時間40分ほどの長時間動画ではあるが、最後まで飽きずに楽しめるだろう。
今後は、バーチャルミュージカルやぱんだ歌劇団の新作公演も予定しており、毎年8月の誕生日恒例となっているワンマンライブも準備に向けて動いているのだそう。まだどういった形になるかはわからないそうだが、また何か新しい方法で開催される可能性もあるので楽しみに待ちたい。
この先の展望について「リアルとバーチャルの融合をもっともっとしたい」と語ったMilia。リアルとバーチャルが同じ空間にいるようなライブ演出をすることを目標に掲げているそう。「今の技術だと難しいこともあるため、そういったことが実現できるプラットフォームや施設を作りたい」とも話してくれた。
現在、YouTubeチャンネル登録者1000人突破を目標に活動をしている彼女。Miliaの優しい歌声が、今後リアルとバーチャルをつなぐ架け橋となるだろう。