カミアワズとは、2015年に結成された石垣隆太(Gt,Vo) / 石井ゆかこ(Ba,Vo) / 徳山大輔(Dr,Vo)による3ピースバンド。


同年11月に初のアルバム「愛すべき毎日に」を発表。 2017年2月、石垣島にて開催された日本一早い春フェス「SPRING TRIPPIN’ ISHIGAKI」(比嘉 栄昇[BEGIN]、PUSHIN、ゆるめるモ!、ヤバいTシャツ屋さんらが出演)に大抜擢され出演を果たした。


2017年、2018年には2年連続で「New Acoustic Camp」にも出演。


気だるく何でもない日常の中の一瞬の感情を切り取った歌詞とギター、そしてタイト過ぎずに周りを固めるベースとドラムのリズム、そして豊かなコーラスワークが織り成すカミアワズサウンドと、ゆるく嚙み合わないMCがくせになる3人組である。


元々他バンドでギターを弾いていた石垣であるが、自身が初めてボーカルを務めるプロジェクトとして発足したのがカミアワズの始まりだった。当初は「石垣隆太バンド」として気まぐれに動いていた彼らは、ある日お世話になっているスタジオのオーナーより音源リリースの誘いを受けることとなる。


「せっかくだしちゃんとバンドとしてやるか!」と思いたった3人は、「カミアワズ」として長時間のスタジオ籠もりを敢行し、1stアルバム『愛すべき毎日に』を作り上げた。このアルバムに関しては石垣の音楽性がダイレクトに詰め込まれた作品となっている。


「ファーストアルバムレコ発では各メンバーのファンに向けたバンドのような感じだった」と石垣は語るが。その後数々のライブやイベント出演を経て「カミアワズ」としての形を確かなものにしていくこととなる。


ひとつのターニングポイントとなったのはセカンドアルバム『なにもなくない』の制作で、この時はドラムの徳山がサウンドプロデュースを努め「石垣隆太バンド」から「カミアワズ」へと完全な変化を遂げるきっかけとなった。


さらにサードアルバム『くうねる』はベースの石井がサウンドプロデュースを努め、アルバム1枚毎に各メンバーの個性が色濃く出ている点が非常に興味深い。


そして2025年、ゆる〜く始まったバンドはついに10周年を迎えるところとなった。


シンプルな構成に所謂”スウィング”とも違った独特のゆるいリズムとテンポ。大きな世界野の中の主観で見える半径2mくらいの世界を描いたかのような共感性の高い歌詞。シニカルさ明るい切なさ前向きさといった一見混じり合わなさそうな要素を全て内包したかの様な不思議で優しい世界。燦々と輝く真夏の太陽というよりは、夕暮れの陽射しのようにどこか哀愁を帯びた暖かさと温かさ。


彼らの持つそんな”噛み合わない”世界はどこに向かっていくのか。4枚目のアルバムが制作されるとしたら果たしてどんなカラーになるのか。ゆるくてゆったりだけど、目が離せないし興味が尽きない。気付いたら惹かれていて、何気なく追い掛けてしまう。


そんな”なんて言葉にしていいのかわからない”この感覚がカミアワズの魅力だ。




1. それでもいい / カミアワズ × さいたま



ファーストアルバム『愛すべき毎日に』の7曲目として収録された作品。


本動画は2021年6月18日、三軒茶屋GrapeFruitMoonにて行われた音楽ユニットさいたまとの無観客配信2マンライブでの演奏映像。さいたまメンバーのヴァイオリンと鍵盤が加わることでサウンドに厚みが増し、いつも以上の広がりと奥行きのある世界を届けている。


本曲は石垣が「はじめて自分で歌いたいと思った曲」とのことで、「この曲が生まれたからカミアワズも生まれた」という始まりの曲でもあるそうだ。極めて石垣らしいゆったりとした優しいサウンドが印象的で、編成にバンジョーが入るなどカミアワズの中でも特にアコースティック色の強い作品である。


「永遠なんて無いけどそれでもいい」「何気ない日々に意味なんてなくても良い。その日に飲む酒のために生きてたっていい」といった、無常な世における小さな”自分”という存在を肯定してくれるようなメッセージも石垣カラーに溢れている。


眠すぎてしんどい朝、何にもない昼下がり、仕事終わりでヘトヘトな帰路、一杯引っ掛けた休日など日常のどんな場面で聴いても元気をもらえ、一歩踏み出す活力を与えてくれる楽曲だ。



2. どうでもいいけど唄いたいのだ / カミアワズ × さいたま



セカンドアルバム『なにもなくない』の収録曲で、前述の『それでもいい』と同じく7トラック目の楽曲。こちらもさいたまとの2マンライブで披露された映像となっている。


3連のバラードで早口で歌い上げる部分も多く、カミアワズらしい温かさを持ちつつも新鮮なサウンドに仕上がっている。『それでもいい』とは真逆にエレキサウンドがフィーチャーされており、グルーブの大きさも含め非常に”バンド”らしさに溢れている。


石垣自身、制作当初は「カミアワズのカラーとはちょっと違うかな?」と迷っていたそうだが、徳山の「やってみたいな〜」という一押しに収録が決まったそうだ。現在ではライブの定番曲の一つで、かなりの盛り上がり見せる大人気曲となったとのこと。


「作詞する時は必ずお酒を飲んで書くんです。同業者には『それ翌日見直したらうわぁ……ってなるやつじゃない?』って言われたりしますが、僕はそれが良いと思ってます」と語る石垣。


本作も「仲良い友達とめちゃくちゃ飲んで政治の話をしたり税金の話をしたり、その流れでちょっと口論したりして。そのまま帰宅してもんもんとした気持ちでガーーっと勢いで書きました」とのことで、その時そのテンションでしか書けないような独自の内容となっている。


他人から見たらどうでもいい小さいこと。もしかしたら翌日の自分から見てもひどくどうでもいいこと。だがその時の自分にとってもとても大きくて大事なこと。そんな誰しもが抱え経験したことのあるような感覚を、石垣独自の切り口で歌い上げた歌詞にも要注目だ。


3. RPG / カミアワズ × さいたま



サードアルバム『くうねる』のこれまた7トラック目の収録曲で、本動画は前述2曲と同様にさいたまとのツーマンライブの映像。アップテンポでストレートな明るさを持っておりとてもキャッチーであると同時に、カミアワズ史上屈指の起伏に富んだ楽曲となっている。


人生をRPG(ロールプレイングゲーム)に例えた内容で、宛ら大作RPGタイトルのごとく怒涛の展開を見せてくれる。中でもアウトロがカミアワズ史上最長となっており、そのドラマティックな展開やアレンジは必聴。そんな壮大な展開もあってか、さいたまとのコラボにより最も輝きを増した楽曲のひとつとなっている。


ライブもできる沖縄そば屋「ゆんたく」という店舗の前店長にお世話になっていたという石垣。そのオーナーとよく夢を語り合っており、その時間が大好きだったそうだ。そんな中である日「自分が店長を退いてもこの店が続くといいな」という言葉を聞き、その言葉が石垣自身の音楽活動への想いとリンクし本作が生まれるキッカケになったという。


本曲2番のAメロにある「歴史には残んなくたってここにいる、君は覚えておいてくれよ」という歌詞は、正にここから生まれたフレーズで「自分が何者にもならなかったとしても誰かの心のなかに残りたい」という想いが込められているとのこと。


彼らが長いアーティスト活動の中でたどり着いたひとつの答えに、自身の人生という名のRPGを重ねるリスナーも多い。多くの人々の心に深く刻まれていくこと請け合いな等身大の名曲だ。




最後に、カミアワズの今後の活動について語ってもらった。


「2025年は10周年イヤーで企画ライブをたくさんやっています。11月にファイナルがあってそこに向けてどんどん盛り上がっていってるので、ぜひ気軽に遊びに来てください。過去にリリースした3枚出しているアルバムがあるんですが、各アルバムそのままのセットリストのライブをやる計画があるんです。ファースト・アルバムは既に実施して大盛況に終えることができて、今後セカンドサードも実施予定です。その当時のできごとや経緯を話して思い出に浸りながらやってるので、カミアワズを長く応援してくれてる方も最近知った方もどちらにも楽しんでいただけると思います。その他にも10周年を記念したコラボなども予定しているので、SNSやHPでの告知をチェックしてくれたら嬉しいです!」

「予定はまだまだ完全に未定ですが、4枚目のアルバムをいつかみなさんにお届けできたらいいなあと思ってます。実はもう楽曲はある程度揃っているのですが、詰めの部分だったりレコーディングだったりといった準備が山程あるので、10周年関連のイベントが落ち着いた辺りから徐々に着手していけたらな〜と思います。とても気長に待って頂けると嬉しいです。1枚目2枚目3枚目とそれぞれ別メンバーがサウンドプロデュースして違うカラーになってきているので、4枚目を作る時果たしでどんなカラーになるのか自分たちでも楽しみです!」

「将来的な夢は、日比谷野外音楽堂でライブできたらいいなあ〜って思ってます!カミアワズ実は室内音楽的イメージで結成したのですが、活動を重ねるごとにファンの方から『外で聞きたい!』という声を沢山いただくことができて。個人的に大好きな日比谷野音という大舞台で、いつかそのリクエストに応えることができたらいいなぁ。」

メモリアルイヤー活動や将来の目標について熱い想いを聞かせてくれたカミアワズ。屋根のない会場でその空がカミアワズ色に染まっていく瞬間が今から待ち遠しい。
大きな舞台大きなイベントでそのゆるく噛み合わないMCが炸裂するのも楽しみだ。10周年関連の活動も含め、今後もますます目が離せなくなりそうだ。


◆LIVE情報◆

カミアワズ10周年イヤーイベント!


◯第4弾

『なにもなくない全曲LIVE&スナックゆかこ』

🗓️6/18(水)

📍板橋ファイト!

open19:00/start19:30

charge¥3,000+1drink

✉️kamiawazu@gmail.com


◯第5弾

『ストカミ!祝カンカラー13周年!』

🗓️7/18(金)

📍早稲田Cancolor Cafe

guest artist ストライクカンパニー

open18:00/start19:30

charge¥3,000+飲食代

☎︎03-6457-5796

✉️kamiawazu@gmail.com


◯第6弾

『カミアワヘン!』

🗓️8/23(土)

📍大阪 奄美島料理てぃだ

guest artistヘンザン☆タカヒロ

open18:00/start19:30

charge¥3,000+飲食代

☎︎06-6881-3639(*18時以降)

✉️kamiawazu@gmail.com


◯第7弾

『くうねる全曲LIVE&スナックゆかこ』

🗓️9/3(水)

📍板橋ファイト!

open19:00/start19:30

charge¥3,000+1drink

✉️kamiawazu@gmail.com


◯第8弾

『ヒロタカミアワズ!』

🗓️9/27(土)

📍石垣島CityJack

guest artist 横目大翔

open19:00/start20:00

charge¥3,000+1drink


▼LINE予約:

https://page.line.me/cityjack


▼電話予約:

0980-88-6689
(20時~24時 水曜定休)


◯第9弾

『カミアワッツ!』

🗓️10/24(金)

📍学芸大学APIA40

guest artist 東京60WATTS

open19:00/start19:30

前売¥4,000/当日¥4,500(+共に1drink)

✉️kamiawazu@gmail.com


◯ファイナル

『10th anniversary party』

🗓️11/8(土)

📍三軒茶屋GRAPEFRUIT MOON

guest musician 斉藤哲也

open12:30/start13:15

前売¥4,000/当日¥4,500(+共に1drink)

✉️kamiawazu@gmail.com


その他ライブスケジュール続々決定中!詳しくはカミアワズのXやInstagram、facebookをチェック!