主に音楽ジャンルを中心に活躍するバーチャルYouTuber、うつつ。


「歌を歌う人間ではない何か」として活動する彼女は、2019年9月に配信デビュー。

歌ってみた動画や歌配信を中心に、雑談配信やゲーム実況など幅広いジャンルのコンテンツを公開してきた。


また、バーチャルバンドOver Head Actでの活動を経て、現在はcomposer&Key.恵比寿マイと共にバンドUMINARIで活動。

オルタナティブな音楽性を主軸に独自の世界観を築き上げている。


今後のバーチャル音楽シーンでさらに大きな存在へと進化していくことが期待される、要注目アーティストだ。




・モノクロフォトジェニック / Over Head Act feat.うつつ



2021年9月に解散したバーチャルバンドOver Head Actの楽曲「モノクロフォトジェニック」。


うつつは当初この曲にゲストボーカルとして参加し、このコラボがきっかけでボーカルとして正式加入することになったという。

それもあって、特に思い入れの強い大切な一曲となっているそうだ。


サウンドは疾走感のあるストレートなオルタナギターロック。

歌詞ではどこかノスタルジックな空気感を含んだストーリーと情景が広がっていて、アンサンブルと一体になることで鮮やかな熱量を生み出している。


MVイラストがモノクロから徐々に色づいていく演出も見どころのひとつ。楽曲のストーリー性がより強く感じられるのが印象的だ。



・【オリジナル曲】さめ☆あたっく / うつつ



こちらはVTuberオリ曲コンピに参加した際の、うつつ名義での楽曲。

楽曲制作や演奏面はOver Head Actが手がけていて、パンキッシュなキラーチューンに仕上がっている。


そんなガチガチのクオリティとは裏腹に、タイトルは「さめ☆あたっく」。


B級サメ映画への多大な愛とオマージュが込められたコミカルな詞世界が特徴で、「クイーンビーとジョックから死ぬ」、「面白枠の登場人物は無事」、しまいには「ジュラシックシャーク」など、その手の映画好きならニヤリとしてしまうワードがド直球に散りばめられている。


さまざまな意味でパンチの効いた一曲として注目しよう。


・浮遊感 - UMINARI



新たなバンドUMINARIの第一弾楽曲として2021年11月に公開された「浮遊感」。


タイトル通りどこか浮遊感のあるサウンドが印象的なこの曲は、シンガーとしてのうつつの新境地もうかがえるオルタナティブロックナンバーに仕上がっている。


4つ打ちのビートと、ディレイの使い方が絶妙なギター、奥行きのあるエフェクトが一体になって、マスロック/ポストロック的なアプローチも感じられるのが注目ポイントだ。


多彩かつ奥深い音像に包まれながら、深みに沈んでいくような音楽体験をさせてくれる一曲として聴いてみてほしい。




今後はUMINARIとしての活動を通して、バンドとVtuberの垣根を取り払うような存在になりたい語っているうつつ。


そのためにも今年は音楽活動により一層力を入れたいそうで、ライブの開催やコンセプトアルバムのリリースなど、新たにやってみたいことも考えているという。春頃には新たなオリジナル曲の公開も予定しているそうなので、今から要注目だ。


バンドでもVtuberでもない「新しい存在」を目指して前進を続けるうつつから、ますます目が離せない。