東京都出身、東京都在住、K Masera(ケイマセラ)。


作詞・作曲・編曲、サウンドメイク、Mix、Masteringなどを手掛ける。
飲食業経営の後、29歳で音楽学校に入学。キャリアスタート。


『プロフェッショナルミュージックスクールアムバックス』『エイベックス・アーティストアカデミー』にて講師を務め、数多くの作曲家を輩出すると共に関連音楽制作に携わる。


商業音楽提供を続けながら2015年より、自主レーベル『K Masera』にてアルバムリリース。

音楽ゲーム楽曲提供、各媒体BGM音楽制作、楽曲配信を展開。


同時に、作曲、DTM音楽制作の普及、発展を目的として『NPO法人 MUSIC PLANZ』を設立。同理事長として後進育成に務める。

師匠は作曲家/MUSIC PLANZ名誉会長の穂口雄右。


サウンド的にはKRAFTWERKに絶大な影響を受け、アナログ・シンセサイザーの時代からエレクトロニック・ミュージックに傾倒。80年代のアナログ~デジタル過渡期、90年代サンプラー全盛期を通じ、シンセ/サンプラーにて1からのサウンドメイクを得意とする。


また、ドビュッシー/ラヴェルの印象派、坂本龍一、JAPAN、SWING OUT SISTER、等に音楽理論の礎を置く。




・SEVEN’s CODE「La Paresse/K Masera」



リズミックノベルアクションゲーム、SEVEN’s CODE提供曲。

同作は7つの大罪をテーマにしており、この楽曲は“怠惰”を取り上げた楽曲。


テーマである罪、その中でも“重い”“動かない”といった印象を受ける“怠惰”に対して、「あえて乗りにくさや居心地の悪さを表現。マイナスな一面を出せるように作られている」と話す。


実際、分かりやすいキャッチーさやポップさを強く押し出すような楽曲とは異なり、詰まったような空気感が全体を覆う。

そのため、リスナーからは「聴きにくい」という印象を持たれて、実装当初は人気楽曲とはならなかったという。

しかしそれは、意図的に受け入れ難い楽曲と制作したことが、しっかりと結果になったことの証明といえる。


最近はある種のスルメ曲として、評価を変えつつもある。「その点も想定通り」とのことだ。そんなエピソードから、高度な楽曲制作スキル、さらには“作曲・楽曲提供”を主戦場としている彼ならではの大胆なアプローチが顕著に伺える。



・Love letter iRoid feat.可不(KAFU)



「今のボーカロイド系の楽曲は、もしかしたら表現の最先端を進めるという可能性を感じている」と話す彼。


「その中でも“可不”の面白さは、実現可能な音程やブレスのタイミングでないと“歌えない”判定が出るのが魅力的と感じていた。つまり、機械音声でありながら、アーティストと対峙しているかのような制作ができる」と続けた。


そんな可不を用いて制作したのがこの楽曲『Love letter iRoid feat.可不』だ。


80’sから90’s頭ごろのムードとリンクするような、センチメンタルな空気感のあるメロディーラインと、どこか懐かしさを感じる浮遊感と現代的な電子感、さらにいえばそこにボーカロイドが入ることによって、時代レスでジャンルレスな感覚を覚える。その独特の空気感に浸りたい1曲だ。


・Lunar eclipse / K Masera



“催眠”へのアシストをコンセプトにした作品『Hypno-mode breezing』収録曲。


同曲は、アンビエントサウンドと確かに突き進むビート感によって、緊張感と解放感の両方を覚える1曲だといえるだろう。その緊張感と解放感に、知らず知らずのうちに没入していき、気が付けば9分という長尺を聞き終えているのだ。


時折意表を突くような音が鳴らされるにも関わらず、それが全体の没入感を邪魔することはない。むしろそれがさらに奥深くに没入させてくれる。そしていつしか、頭がクリアになっていく。そんな感覚を味わう人も多いのではないだろうか。




音楽の可能性を感じる音楽。

近年では、そういう音楽を耳にすることもなかなか少ないように思える。

だからきっと、そんな音楽を求めている人もたくさんいるのではないだろうか。

ここで鳴らされている音は、そんな人たちをきっと満足させてくれるはずだ。