インターネット音楽シーンで存在感を放つクリエイター、おわり-owari-。
元々は配信者として8年前、15歳のときに活動をスタートしたおわりは、今より2年前、2020年から音楽制作をメインとする活動スタンスに切り替えて現在に至る。オリジナル曲のMVをコンスタントに発表して支持を広げており、YouTubeやTwitter、TikTok、Instagramなど各種SNSを主戦場に注目度を高めてきた。
・【MV】夢罪 / おわり-owari-
おわり-owari-の代表曲のひとつ「夢罪」。ダークなトラックに乗せて「夢の中であれば何をしてもいいよね」という気持ちと「夢の中でも許せないものは許せない」という気持ちが相反しながら混在する様を描いている。
独特のセンスで綴られるリリックも見どころで、曲名から「夢罪(むざい)」とダブルミーニングになる読ませ方をしたり、歌詞でも当て字や韻など言葉遊びを多用したりと、強いこだわりが込められている。
もともとアイドル的な楽曲はあまり好きではなく、自分はキラキラした活動はできないと感じているという彼。そんな人柄や、クリエイターとしての一面が伺えるキラーチューンとして必聴だ。
・【MV】愛盗る / おわり feat. 可不
人気歌い手のポケカメン氏と共作で作詞した楽曲「愛盗る」。
ポケカメン氏の活動にちなんで曲のテーマは「アイドル」となっており、当て字のタイトルにもそれが表れている。ポップなテーマながら、そこに自身のダークな要素を込めることで個性を発揮している。
自身が歌唱したバージョンとともに投稿されたこちらの可不によるバージョンでは、サビ終わりにとても低い音程を当てたりと、AIシンガーならではの表現も取り入れているという。そうした面白さも感じてほしいそうだ。
インパクトのある楽曲とともに、リスナーに強烈な印象を残すMVイラストもおわりの作品の見どころ。イラストは楽曲ごとのテーマに合わせて、普遍的に伝わりやすいことを意識して制作を依頼しているという。
サウンドと映像の両方で、彼の音楽世界を体感してほしい。
・問う今日
最新楽曲「問う今日」は、タイトルからも分かる通り「東京」とのダブルミーニングで強烈なストーリーとメッセージを描くナンバー。
TikTokerの独身氏とコラボした楽曲で、都会に憧れる若者に向けての問いかけがシニカルなリリックに込められている。「東京に憧れること自体は悪いことではない。だけども憧れだけでは生きていけないし、ときに身を滅ぼすことになってしまう」というメッセージが、攻めの言葉選びで綴られている。
ちょうどこの楽曲を作るときに東京に地元から足を運んだそうで、歌詞には実際の空気感なども込められているそうだ。
なお、今回紹介した楽曲は全て、veno氏(https://twitter.com/venomous_decoy)によるTrackの制作となっている。
・『アヌビス』veno ft. 初音ミク (Anubis - veno ft. Hatsune Miku)
コンスタントな楽曲発表で着実に存在感を増しているおわり-owari-。
今後はライブシーンへの進出にも意欲があるそうで、来年の夏を目処に、クラブハウスなどでライブを実施したいと考えているという。