THE BINARYは、リアルとヴァーチャルの両方の世界で活動する「2.5Dアーティスト」であるmidoが手掛ける音楽プロジェクトである。


2019年4月、ボカロPのユリイ‧カノンが制作したオリジナル楽曲「EgoもIdも単純に」をYouTubeに投稿しデビュー。
以降ネット上を中心に様々なジャンルの楽曲を発表し続けている。
もはや”ジャンルレス”と形容できるほど多彩で、エレクトロ要素を取り入れたポップスから心に染み入るしっとりとしたバラードまで幅広い作品を生み出している。

「自分自身の瞬間瞬間の気持ちを楽曲にしている」というmidoの音楽は、繊細な感情表現と独自の世界観が大きな特徴。

彼女ならではの視点や彼女にしか紡げない音、彼女だけの表現を全世界に発信している。

その中でも「花に雨を、君に歌を」や「命が泣いていたんだ」のような”切なさと希望”が入り混じった幻想的でいてリアルな感情表現は、多くのリスナーの心を掴んでいるようだ。

midoの表現する世界は決して表面が綺麗なだけはない。
幅や奥行きまでしっかり構築されており、細部のディティールや触感、香りまで感じさせてくれる楽曲ばかりだ。
「どの角度からその世界を見るか」「五感のどの感覚で聴くか」によって楽曲の解釈が180度変わることもしばしばで、聴き手によって全く違った感想を抱くこともあるのが非常に印象的。
midoいわく「スイミーの数だけTHE BINARYがある」とのことだ。
※スイミー=THE BINARYファンの総称

THE BINARYでの活動と並行して様々なアーティストへの詞・曲提供も行っており、内田真礼、⻘木陽菜など人気声優アーティストの楽曲を多く手がけ、その活動の場を広げている。
中でもアニメやゲームの主題歌など「作品の世界観に合わせた楽曲」の制作に定評がある。

WEBプラットフォームで強い支持を受けていることも大きな特徴で、mido作品の多くは電子媒体で視聴することが可能。
2025年8月時点でYouTubeチャンネル登録者数約8.5万人、総再生回数約2300万回を誇り、Spotifyなど各プラットフォームでも100万再生を超える人気作を多く生み出している。
「命が泣いていたんだ」などはTikTokなどを中心にバイラルヒットし、より身近で手軽に触れられる媒体においてもその存在感は増すばかり。
今最も注目すべきアーティストと言っても過言ではないだろう。

そんなmidoであるが、YouTubeの自身のメンバーシップではラジオやゲーム実況などにもチャレンジしており、親しみやすい面も見せている。
非常に心地よい空気が流れているチャンネルで、リラックスできる配信を日々スイミーに届けている。
THE BINARYの音楽に惹かれた方は、ぜひ配信に遊びに行って彼女の意外な一面にも触れてみて欲しい。



1. 2035



2025年7月にリリースされた本稿執筆時点での最新作品。


「気持ちの重くなるようなニュースが多い現代だけど、できる限りみんなが明るくハッピーになれる世界であって欲しい」というmidoの想いが込められており、重厚でありながら非常にキャッチーでもあるサウンドが印象的。


ストレートなロックテイストの中に重さやセンチメンタルさ、それらと相反するような爽やかさや煌めきなど様々な要素が散りばめられている。

そんな多色の要素たちが、明るくてどこか切ない花びら舞うMVとも相まって「美しさ」として受け手の心に溶け込んでいく。


なおこのMV、背景は実写ベースの3Dだがキックボードで駆け抜ける少女のアニメーションはmido自作とのこと。全てひっくるめて一筋ではいかないこの感じは、極めて”THE BINARYらしい”といえるであろう。


そんな”らしさ”とは裏腹に「10年後のぼくたちへ、」で始まる歌詞は、midoが「これまで作品として描く機会があまり無かった」という「未来に向けたポジティブな想い」が込められた内容となっており非常に新鮮。


THE BINARYとして活動を開始し6年以上の歳月を積み重ねた今もなお、midoが未だ見ぬ新しい世界を創造し続けていることを証明する会心作となっている。


「聴いてくださる方だけではなく自分にも向けて描いた」という本作。

5年、10年と時が過ぎ未来が現在となった頃にも、今日のようにずっとこの曲を聴いていたい……そんな風に思わせてくれる魅力的な作品だ。



2. blue farewell



Lilith Games制作のファンタジーRPG作品である「AFK:ジャーニー」の新シーズン『冬夜の残響』のイメージソングとして描き下ろされた作品。


ストーリー性が強くゴシック要素を含んだ壮大で重厚なサウンドを持つ本作、「今まで作ったことがなかったタイプの曲」とmido本人も語っており、前述「2035」と共にTHE BINARYの新たな世界を垣間見ることのできる楽曲となっている。


ストリングスセクションとピアノが濃密に絡み合うオーケストラサウンドで始まる本曲は、ストーリーの進行とともに調やリズムが頻繁に変化するプログレッシブな構成となっている。聴いて見て読んで楽しめるスペクタルな展開がインパクト極大。


そんな楽曲の最前を彩る艷やかでシリアスなmidoの歌声は、THE BINARY作品の中でも特にエモーショナル。

その感情表現は万色とも言えるべき豊かさで必聴だ。


なおmido自身がAFK:ジャーニーの大ファンということもあり、「プレイした後に聴くと意味の分かる表現」が本曲のいたる所に散りばめられている。

実際に作品をプレイし楽しんだ経験のあるmidoだからこそ実現できたギミックと言えるだろう。


ゲーム未プレイの方は実際に遊んでみてから本曲を改め聴くと、様々な発見がありさらに楽しめること請け合いだ。


3. レイジーモーニング



2025年3月にリリースされた「喪失感」がテーマの作品。


「何もやる気が起こらない朝は1日中何もしないまま終わることが多いんです。そんな日は悩んでいることや過去の良くない思い出がよぎったりネガティブになりがち。そんな気だるい朝を乗り越えて吹っ切っていくのがこの曲」と本作について語ってくれたmido。


デビューから二人組ユニットとして活動してきたTHE BINARYは、2024年メンバーの脱退を経てmidoのソロ体制となった。

「なかなか気持ちを切り替えられなかった」というmidoは、本作のように「何もやる気が起きない一日」を過ごす日も多々あったという。


そんな中Lilith Gamesより前述「blue farewell」のオファーを受け、なんと制作期間たった1ヶ月でMVまで含めた作品の全てを完成させたという。


この「ただただ創作活動に追われた期間」と「自身で作り上げることのできた新しい作品世界」のお陰で、ようやく吹っ切って前を向くことができたmido。

そんな自身の経験と想いをそのまま歌にしたのが「レイジーモーニング」である。


「blue farewell」から2ヶ月後と早いタイミングでのリリースということもあり、実にリアルで真の意味で”ライブ感”の強い、聴き手にとって感情移入しやすい作品となっている。

みつきさなぎのイラストによるMVと楽曲のシンクロ率も究極の域まで高く、作品への没入感をより高めてくれている。


明るくポップでリズミカルなアップテンポナンバーであるにも関わらず、しっかりとレイジーさを感じさせてくれるサウンドもお見事。

そしてその気だるさややるせなさに押しつぶされて終わるのではなく、いつか必ずやって来る次の朝の太陽の眩しさを感じさせてくれる構成も出色の完成度。


新しいTHE BINARYを代表する曲としてピックアップしたい傑作に仕上がっている。

通学や通勤の前に聴くと一日を乗り切る心の栄養を補充できる楽曲だ。




最後に、midoに今後の活動について語ってもらった。

---- 近い将来的にやってみたい音楽活動はがあれば教えてください。 ----


mido「やりたいこと一杯なんです!まずアルバムを出したい。新曲をたくさん作りたい。リアルライブをやりたい。自分自身の音楽をたくさん語れるような場を設けたい。素敵なアーティストさんとコラボしてみたい。大好きな方々を集めてフェスを開催してみたい。またアニメタイアップの機会を頂けたらすごく嬉しい。やりたいが沢山過ぎて一気に全部実現させるのは難しいかもしれませんが、ひとつひとつチャレンジしていきたいです!」

---- 音楽以外でやってみたいことは? ---


mido「ファンの方ともっと交流できるような機会を作りたいと思っています!サウナが大好きなので、熱波師の資格を取得して何かしらのサウナコラボをいつかやってみたいとも思っています。お仕事でもですが、プライベートでもサウナ漬けの生活を送りたい(笑)」

---- 最後にファンの方にメッセージをお願いします---


mido「いつも応援ありがとうございます!まだ発表できる段階ではないものが多いのですが、新曲発表だったりその他にもワクワクするようなことを一杯お届けできればと思います!みんなの声をもっと身近に聞けるような機会も作ってもっともっと仲良くなりたいので、これからも応援よろしくお願いします!」


【告知情報】


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